たとえ採算が合わなくても、「この漬物にはこの産地の原菜を使う」というこだわりを持って、選び抜かれた素材を仕入れています。
「一番旬な時期に、一番良い原菜を仕入れる」
この一見当たり前に思われる事をしっかり継続し、良い素材を仕入れるべく、産地に赴き、生産者さんと価値やこだわりを共有し、おいしい原菜を確保しています。白菜は、25年前に長野県八ヶ岳の第一支所から6月〜10月まで供給をしてもらってます。この仕入れに関する値決めや相対取引は、全国に先駆け当社が最初に手掛けました。
悪天候などで原菜がの価格が高騰しても、食卓のお客様を思い、利益度外視・赤字覚悟で仕入れを行っています。
そうして「常に安全でおいしい漬物を届けたい」、「こだわりに素材選びには手間を惜しまない」という姿勢で続けてきたことで、現在多くのお客様に支持して頂けるようになったと自負しております。
同時に、丁寧に育てられた原菜を「美味しく活かす技術」も大切です。いせやでは、職人としての経験の積み重ねと、新しい技術導入にも積極的に取り組んでいます。
いせやにおいて現代風の漬物とは、時代の「変化」や「流れ」が感じられる漬物であり、それを実現するべく日々試行錯誤を繰り返しています。
洋食に合う漬物作りをテーマに、ワイン・アップルビネガー・こがしバターなどで漬け込んだ漬物を試作しています。たくさんの試作の中から、厳選し完成された1〜2アイテムが、店頭に並びます。また、意外な組み合わせによるコラボレーション商品の開発も、積極的に行っています。
「正解がないのが正解」といわれるように、私たちも常に漬物作りの答えを追い求めています。水ナスや白菜漬けなど、同じ漬け方をしても毎回100%同じ味に仕上げるのはとても難しいのです。
地球環境の変化や気温などの外的要因もあり、いせやでは90%の再現性を維持していますが、だからといって現状に決して満足するのではなく、お客様の多様なご要望に応えられるよう、味や技術の革新を行っていきます。
そして、漬物は「日本の文化」です。
その文化を守り、未来へ継承していくために、いせやでは次の「3つの想い」をもって日々精進しております。
素材の良さを引きだし、素材の味を生かした漬物作りに注力しています。たとえば石川県の「加賀太胡瓜」のように、地域特産野菜で漬物に合う素材を探し出し、「いせや」独自の漬け方で他には真似のできないオリジナル漬物を提供していきます。
2. 技術の進化と変化
ひとつのやり方にこだわらず、チャレンジを恐れず、常に新しい事へトライする姿勢を大事にしていきます。
3. 日本食文化の発展と促進に寄与する
食の欧米化が進み、日本食の機能や食事に対する想いが軽薄化しております。日本食の歴史を継承していくためにも我が国が誇る「漬物文化」をより発展させられるよう、小さな会社ではありますが、日々努力し、尽力してまいります。